【りんご種類徹底ガイド】品種別硬さの秘密とおすすめ

種類・特徴の早見表＜チャート＞

りんごには多様な品種が存在し、それぞれが独自の旬の時期を持っています。例えば、極早生種は8月上旬から収穫され、夏の終わりにさっぱりとした味わいを提供します。一方、晩生種のりんごは10月下旬から11月中旬にかけて収穫され、甘みが豊かで香り高いのが特徴です。

※おいしさを示す表では、ありません。
※産地や品種によってことなりますので、目安として下さい。

品種による硬さの違い＜おいしさの要素の１つ＞

りんごはその甘みと酸味で知られていますが、品種によって異なる食感もりんごの美味しさを大きく左右します。硬くパキッとした食感からシャリっとした柔らかい食感まで、りんごの品種は多種多様です。今回は、青空市場でまだ販売実績がない品種も含めて、しかし間違いなく試す価値のあるりんごの品種をいくつかご紹介します。

硬めのりんご＜パキッとシャキシャキ食感＞

王林＜緑黄色系＞

王林はやや硬めの食感が特徴で、甘みと酸味のバランスが取れていることで知られています。酸味が苦手な方には、皮の色が緑から黄色に変わり、熟成が進んだタイミングでの召し上がりをおすすめします。熟成により、食感は少し柔らかくなりますが、その分、甘みが増していくのです。

シナノゴールド＜緑黄色系＞

シナノゴールドは、その黄色い外観と芳醇な香りが特徴的で、甘さ、果汁、酸味のバランスが取れた硬い食感が魅力です。果肉はしっかりとしており、パリッとした歯ごたえがあります。

トキ＜緑黄色系＞

トキは、シャキシャキとした食感と、しつこくない爽やかな甘さが特徴です。ジューシーな果汁があり、食べた後も口の中に爽やかな余韻を残します。

陸奥（むつ）＜緑黄色系＞

陸奥は、黄白色の果肉がサクッとした食感を提供し、甘酸っぱい適度な酸味と独特な香りがありますが、やや粗い食感があります。

つがる＜赤系＞

つがるは、硬めの食感と甘さが特徴で、酸味は控えめです。無袋栽培により太陽の光をたっぷりと浴びて育つ「サンつがる」は、少し柔らかい食感がありますが、その甘さは格別です。

秋映（あきばえ）＜赤黒系＞

深い色合いとしっかりした歯応えが特徴で、果汁は控えめですが、甘味と酸味のバランスが絶妙です。

柔らかいりんご＜シャリっとした柔らかい食感＞

サンふじ＜赤系＞ 

サンふじは、シャキシャキとした食感が特徴で、非常に甘く、果肉が柔らかめです。蜜が入りやすく、ジューシーな味わいが楽しめます。

ジョナゴールド＜赤黄色系＞ 

ジョナゴールドは、やや柔らかい果肉で、甘みと酸味のバランスが良い品種です。食感はシャキっとしていながらも、口の中でとろけるような感覚が楽しめます。

紅玉（こうぎょく）＜赤系＞ 

紅玉は、柔らかい果肉と強い酸味が特徴です。料理用りんごとしても人気で、焼きりんごやアップルパイに最適です。

知っておきたい！りんごに関する知識を深める

りんごの品種に関わらず共通して役立つ知識となります。

葉とらずりんごとは？＜自然の恵みを最大限に活かした栽培法＞

りんごは果実に太陽の光が当たることで赤く色づきます。

葉とらずりんごの栽培法は、りんごの葉を摘むことなく、自然の状態で果実を熟成させる方法です。葉とらずりんごは、太陽の光をたっぷりと浴びた葉から作られる養分を果実が十分に吸収し、その結果、糖度が高く、味わい深いりんごが育ちます。通常のりんご栽培では、均一に赤く色づいた見た目を重視するために葉摘みが行われますが、葉とらずりんごは見た目よりも味を優先しています。

葉とらずりんごの特徴は、その甘さにあります。葉で行われる光合成によって、りんごの甘さを決める糖分が生成されます。葉を摘まないことで、これらの糖分が果実にギュッと凝縮され、ジューシーで濃厚な味わいが生まれるのです。

サンふじとふじりんご＜違いについての探求＞

日本の代表的なりんごの品種「ふじ」。その中でも特に知られているのが「サンふじ」と「ふじりんご」です。これらのりんごは、見た目や味わいにおいていくつかの違いがあります。

サンふじりんごは、その名の通り、太陽の光をたっぷりと浴びて育てられたりんごです。このため、果肉はざらつきがあり、甘みが強く、りんご本来の深い味わいが特徴です。表皮が少し荒れていることもありますが、それがまた独特の風味を生み出しています。また、品種によっては蜜が入りやすいとも言われています。

一方、ふじりんごは、成熟期に袋をかけて育てられることが多いです。これにより、鮮やかな紅色の表皮と、つるつるとした光沢が生まれます。甘さはサンふじほどではありませんが、皮が薄いため食べやすく、多くの人に愛されています。

どちらのりんごも、それぞれの育て方や特徴があり、消費者の好みに合わせて選ぶことができます。サンふじりんごは、りんご本来の味を楽しみたい方に、ふじりんごは、見た目の美しさと食べやすさを重視する方におすすめです。どちらも素晴らしい品種です。

赤りんご・緑りんご・黄りんごがある理由＜リンゴの色の不思議＞

リンゴは、その多様な色彩で私たちを魅了し続けています。赤、緑、黄色といったリンゴの色は、単なる美しさだけでなく、その成分と環境の複雑な相互作用の結果です。リンゴの色は、果皮と果肉に含まれる色素によって決まりますが、これらの色素は遺伝的要因と環境条件の影響を受けています。

これらの要因が組み合わさることで、私たちが楽しむリンゴの美しい色のスペクトルが生まれます。

赤いりんご

赤いりんごの鮮やかな色は、アントシアニンという水溶性の色素によるものです。アントシアニンは、pHの変化に応じて色が変わる特性を持ち、リンゴの皮に形成されます。日光の量によっても色の濃さが変わるため、太陽をたくさん浴びたリンゴはより鮮やかな赤色を帯びます。

緑色のりんご

緑色のリンゴは、クロロフィルによってその色を得ています。クロロフィルは光合成に不可欠な色素であり、リンゴが熟すにつれて減少します。この減少により、リンゴの遺伝子によって他の色素が現れることもあります。

黄色いりんご

黄色いりんごは、カロチノイドとキサントフィルによってその色を保持しています。これらの色素は、熟成過程でクロロフィルの影響を受けにくく、黄色いリンゴは成熟期を通じてその色を維持することができます。

知っておきたい！食べ方

りんごの品種に関わらず共通して役立つ知識となります。

保管方法＜１つずつ保管＞

りんごは、収穫後もエチレンガスを放出するため、他の果物や野菜と一緒に保存すると、早く熟してしまいます。

そのため、りんごは単独で保存するのがおすすめです。

冷蔵庫で保存する場合は、りんごを1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーなどで包んでから、ポリ袋に入れます。こうすることで、エチレンガスの放出を抑え、乾燥を防ぐことができます。

追熟方法＜食べごろでない場合＞

まだ青みがかったり、硬かったりして、食べごろではない場合は、追熟させることで、甘みや酸味のバランスが良く、おいしく食べることができます。

バナナやトマトは、りんごよりもエチレンガスを多く放出する果物です。そのため、これらの果物と一緒に保存することで、りんごの追熟を早めることができます。追熟の程度は、りんごの色や硬さで判断することができます。色が濃くなり、果肉が柔らかくなっていれば、追熟が進んでいます。

主な栄養成分と効能

りんごはビタミンや食物繊維が豊富で、免疫力や消化機能を高める効果があります。毎日りんごを食べる習慣をつけると、健康的な生活に役立ちます。

ポリフェノールの抗酸化作用

リンゴの皮に抗酸化作用！

りんごの皮には、ポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは、抗酸化作用や抗炎症作用など、さまざまな健康効果が期待されています。

りんごの皮に含まれるポリフェノールの種類は、主にフラボノイドです。フラボノイドには、カテキン、ケルセチン、クロロゲン酸など、さまざまな種類があります。カテキンは、緑茶や紅茶などに含まれるポリフェノールで、抗酸化作用や脂質代謝の改善作用などが報告されています。ケルセチンは、玉ねぎやイチゴなどに含まれるポリフェノールで、抗酸化作用や血管の健康維持作用などが報告されています。クロロゲン酸は、コーヒーやイチゴなどに含まれるポリフェノールで、抗酸化作用や血糖値の改善作用などが報告されています。

りんごの皮のペクチンで、腸内環境を整えよう！

りんごのペクチンでスッキリ！

りんごの皮には、水溶性食物繊維の一種であるペクチンが豊富に含まれています。

ペクチンは、腸内の善玉菌を増やし、腸の動きを活発にすることで、便秘の予防や改善に役立ちます。ペクチンは、水分と結びついてゲル化する性質があり、便の水分量を調整し、便を柔らかくして排出しやすくします。

りんごで腸内環境を改善！

りんごで、腸を元気に！

りんごは、食物繊維が豊富な果物です。

食物繊維には、不溶性と水溶性の2種類があります。不溶性食物繊維は、便のかさを増やし、腸の動きを活発にします。水溶性食物繊維は、血糖値やコレステロール値を調整し、腸内フローラを整えます。りんごには、この2種類の食物繊維がバランスよく含まれています。

その結果、便秘の改善や腸内環境の健全化、血糖値やコレステロール値のコントロール、肥満の防止など、多くの健康効果が得られます。