【さつまいも種類徹底ガイド】食感別早見表であなたにぴったりの品種を見つけよう!

【さつまいも種類徹底ガイド】食感別早見表であなたにぴったりの品種を見つけよう!

青空市場は、「身体は食べ物でできている」というコンセプトに、お客様に最高の食材を提供することを目指しています。私たちは、旬の野菜や果物が最も美味しい時期を知るためのカレンダーや、自然栽培された農産物や旬の農産物に関する詳細な記事を通じて、お客様の健康と満足をサポートします。また、私たちは農産物を独自に評価し、一覧表を作成しています。これにより、お客様が新しいお気に入りの味を発見する旅をサポートします。

種類・特徴の早見表<チャート>

秋の深まりと共に、さつまいもの季節がやってきます。日本全国で愛されるこの根菜は、その種類の豊富さと味わいの多様性で知られています。さつまいもには、ねっとりとした食感のものからホクホクとした食感のものまで、そして甘み濃厚なものから甘みさっぱりとしたものまで、様々な特徴があります。

さつまいもは、その種類によって甘みや食感が全然違うことを知り、自分好みのさつまいもを見つけることができれば、秋冬の食卓がより豊かになるでしょう。

※おいしさを示す表では、ありません。
※産地や品種によってことなりますので、目安として下さい。
※貯蔵期間や熟成期間により異なりますので、目安として下さい。

品種による食感の違い
<ねっとり、しっとり、ホクホク>

さつまいもの品種は、大きく分けると「ホクホク系」「しっとり系」「ねっとり系」に分けられます。それぞれの特徴を深堀りしていきます。

安納芋<ねっとり系>

安納芋、それはさつまいもの中でも特別な存在です。種子島の豊かな土壌と温暖な気候が生み出す、この「甘蜜の宝石」は、日本国内はもちろん、世界中のスイートポテト愛好家から高い評価を受けています。その理由は、焼き芋にするとまるでクリームのような滑らかさと、蜜が溢れ出すほどの甘さにあります。

安納芋の歴史は、平成25年に全国での栽培が解禁されるまで、種子島に限定されていました。その独特の品種は、「安納紅」と「安納こがね」と呼ばれ、それぞれが独自の特徴を持っています。安納紅は皮が赤く、安納こがねは白味が強いのが特徴です。どちらも、その形状の愛らしさと味の深みで、多くの人々を魅了してやみません。

安納芋の最大の特徴は、その水分の多さと粘質性にあります。これは種子島の特有の土壌と気候によるもので、焼き芋にした際には、そのねっとりとした食感が最大限に引き出されます。生の状態でも糖度が16度と高く、じっくりと時間をかけて焼くことで、糖度が40度近くまで上昇することもあります。これが、安納芋が「さつまいもの王様」と称される所以です。

収穫時期は9月から12月にかけてで、植え付けは春から初夏に行われます。収穫後は2~3週間の熟成期間を経て、甘みが増し、美味しさが最高潮に達します。出荷時期は10月中旬から1月頃が一般的で、低温管理による貯蔵や糖質への変化を促す保存方法により、収穫時よりも甘い状態で市場に出回ります。

近年、その人気はますます高まり、安納芋は日本の秋冬の風物詩として、また健康的なスナックとして、多くの家庭で愛されています。その甘さと食感は、まさに自然の恵みそのもの。安納芋を一度味わえば、その魅力に虜になること間違いなしです。

紅はるか<ねっとり系>

形の外観や実の発色に定評があった「九州121号」と、皮の色や「春こがね」の掛け合わせで誕生した紅はるかは、種子島産の安納芋とさつまいもの人気を二分するとも言われる人気の品種です。

安納芋にも匹敵するような、ねっとりとしつつ、なめらかでクリーミーな口当たりと、焼き芋などのように熱を入れると糖度は50度にもなるとされる甘さが人気の紅はるか。高い糖度の糖質の中でも麦芽糖の比率が高いとされるので、食べると濃くて強い甘さでりながら、どこか上品な甘さにファンも多いさつまいもです。

熱を加えるとしっとりした食感になり、焼き芋にしたときにはなんとも言えない美味しさを持ちます。お芋のグラッセなどにして、パンケーキやシフォンケーキなどのスイーツの材料にするのもオススメです。

紅はるかには、断面にみられる白い乳液状ヤラピンという成分が含まれています。熱にも強く加熱しても壊れにくいといわれるヤラピンは便秘の解消に良いとされるので、さつまいもに豊富な食物繊維と共にお通じをよくしてくれることが期待できます。

紅はるかの収穫時期は九州など暖地で10月頃からはじまり、鹿児島県では10月頃に収穫の最盛期を迎えます。

味が乗り、旨味が増して美味しくなるのは収穫後約1か月の熟成が必要なので、食べ頃の旬は11月下旬から1月頃が最適です。それ以降も、定温管理されたものが市場には出回ることもあります。

シルクスイート<しっとり系>

紅はるかの親である「春こがね」と「紅まさり」の良いところを受け継ぎ、少し甘みのある「春こがね」と程よいなめらかさの「紅まさり」を交配させて生まれました。

シルクスイートは、その外観も魅力的です。紡錘形のフォルムと濃い紅色の皮、そして鮮やかなクリーム色の実は、まさにさつまいもの王道を行く姿。収穫してすぐの時期は粉質でホクホクとした食感が楽しめ、時間をかけて貯蔵することで、実が粘質に変わり、甘さが増していきます。熟成されたシルクスイートは、水分が多く、焼き上がりはしっとりとして絹のような滑らかさがあります。寝かせた時間によって、ホクホクとねっとりの両方の食感を楽しむことができるのです。

産地としては、茨城県や千葉県、福島県が有名ですが、さつまいもの本場である鹿児島県でも生産量が増えてきています。紅はるかと同様に、テレビ番組での露出も多く、新しい品種でありながら瞬く間にその名が広まり、人気の品種になりました。

シルクスイートは、その甘さと舌触りの良さで、焼き芋にするとまるでスイーツのような味わいを楽しむことができます。また、糖度は約8.8度と高く、普通のさつまいもの糖度が約6.9度であることを考えると、その甘さがいかに特別かがわかります。さらに、カロリーは100gで約163kcalと低く、ダイエット中の甘いものが恋しくなった時にもおすすめです。

シルクスイートの旬は11月から2月で、収穫後に一定期間寝かせて熟成させることで、その甘みを最大限に引き出します。この時期には、オーブントースターで焼いたり、干し芋や煮物にして楽しむことができます。また、豆乳ポタージュやりんごバタージャム、パウンドケーキなど、シルクスイートを使ったレシピも豊富にありますので、ぜひ試してみてください。

シルクスイートは、甘さの紅はるか、舌触りの良さで知られる安納芋と並び、バランス型のさつまいもとして注目されています。シルクスイートの魅力を存分に味わい、新しい秋の味覚を楽しんでください。シルクスイートの滑らかな食感と深い甘さは、きっとあなたの心を満たしてくれるはずです。

紅あずま<ホクホク系>

紅あずまは、その濃い赤紫色の外皮と、しっとりホクホクとした食感が特徴です。生の状態で約14度の糖度を持ち、加熱後は約32度まで上昇します。紅はるかに比べると甘さは控えめですが、その上品な甘さと、繊維の少なさが、天ぷらや煮物、スープ、大学芋など、様々な料理にマッチします。スイートポテトにすると、紅あずま独特のホクホク感と素朴な甘さが引き立ちます。

紅はるかと紅あずまは、見た目は似ているものの、その甘さや食感、そして料理への応用方法において、それぞれに個性を持っています。

鳴門金時<ホクホク系>

徳島県を代表する農産品である鳴門金時は、その美しい紅色の皮と加熱すると現れる鮮やかな黄金色の果肉で知られています。この色の変化は、まるで魔法のように見え、食べる人を魅了します。鳴門金時は、高知県で育成された「高系14号」という品種の系統選抜で、主に西日本で流通しており、特に焼き芋にするとそのホクホクとした食感と甘みが強く、多くの人々に愛されています。

鳴門金時は、徳島県の特定地域で栽培されたものだけが名乗ることができるオリジナルブランドであり、商標登録されています。この地域特有のミネラルを多く含んだ砂地で育てられるため、質の高いさつまいもが生産されるのです。また、JA里浦では「里むすめ」というブランド名で出荷されており、鳴門市里浦町は気候と土壌がさつまいもの栽培に適していることで知られています。

鳴門金時は、焼き芋だけでなく、天ぷらや大学芋、スイートポテトなど様々な料理に使用でき、そのホクホクとした食感と甘みは、食卓を豊かに彩ります。旬は8月から11月頃で、特に1月から3月頃のものは、貯蔵により熟成しているため甘味が強いと言われています。

この美味しい鳴門金時を、あなたもぜひ一度ご賞味ください。その独特の風味と食感は、きっと忘れられない味わいを提供してくれるでしょう。鳴門金時を使ったレシピや食べ方のアイデアも豊富にありますので、さまざまな料理でその魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。鳴門金時の深い甘さと豊かな風味を、存分にお楽しみください。

【番外編】旭勘十郎<ねっちょり>